絶対音感と相対音感とは 音感がある人の割合、訓練で獲得できる?

音楽を楽しむためには、音の高さやリズム、メロディを感じ取る能力が不可欠です。その中でも、「絶対音感」と「相対音感」という二つの特別な耳の力が注目されています。これらの音感は、音楽家だけでなく、音楽愛好者にとっても魅力的なトピックとなっています。では、絶対音感と相対音感は一体何なのでしょうか?音感を持つ人はどれくらいいるのでしょうか?また、これらの能力は後天的に訓練で獲得することができるのでしょうか?この記事では、これらの疑問について、科学的な研究と専門家の意見をもとに探求していきます。

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絶対音感とは

絶対音感とは、単独の音の高さ(ピッチ)を正確に知覚できる能力です。英語では「absolute pitch」と表されます。

1オクターヴの中には12の音高(ピッチ)が存在しますが、絶対音感があれば、それらのすべてのピッチについて、他の音と比較せずに音の高さを答えることができます。

絶対音感とは、特別な耳の力のことです。例えば、ピアノで「レ」という音を弾いたとき、それが「レ」の音だとすぐにわかる方がいます。その能力を持っている方が、絶対音感がある方なんです。

この絶対音感というのは、音の名前(音階)をすぐに知ることができる能力です。色を見て「これは赤ですね」と言うのと同じように、音を聞いて「これはミですね」とすぐに分かるんです。しかし、この能力は特別なもので、すべての人が持っているわけではありません。

相対音感とは

「相対音感」とは、基準となる音をもとに、他の音が何かを判断する耳の力です。例えば、「この音がドなら、次の音はミだ」というように、1つの音を手掛かりとして、他の音を判断することができるんです。

簡単に言うと、

絶対音感は音を聞くとすぐに「これはレですね!」と答える力

相対音感は「さっきの音はドならば、この音はミですね!」と答える力、という感じです。

絶対音感と相対音感の違い

絶対音感と相対音感の違いは、絶対音感を持つ人は1音聞くだけで、ドレミファソラシドのどの音なのか当てられるのに対して、相対音感を持つ人はヒントになる1音を聞けばその次の音が当てられるということです。

どちらの力も、音楽を楽しむためにはすごく役立ちます。でも、どちらか一方しかない人や、どちらも持っていない人もいます。

絶対音感と相対音感、どっちがすごい?

絶対音感と相対音感を比べると、絶対音感がある人の方がすごいと言えます。理由は、絶対音感がある人は1音聞いただけで何の音かわかるのに対して、相対音感のある人は手掛かりになる1音がわからないとその他の音がわからないためです。

絶対音感を持っている人の割合

絶対音感を持つ人の割合は、地域や調査対象の人々(例:音楽家、一般の人々など)によって大きく変わります。一般的には、全人口の中で絶対音感を持つ人の割合は低いと言われています。

具体的な数字に関しては、以下のようなデータが過去の研究から提供されています。

音楽家の中での絶対音感を持っている人の割合

音楽の専門家や音楽大学の学生を対象とした調査によれば、絶対音感を持つ人の割合は約5%から25%の間であるとされています。この範囲は広いですが、調査の方法や定義、対象となる地域や文化によってこの割合は変わる可能性があります。

一般の人々の中での絶対音感を持っている人の割合

一般の人々を対象とした調査では、絶対音感を持つ人の割合は非常に低いとされています。一般の人々の中で絶対音感を持っている人の割合は0.01%から5%の間であるという報告もあります。

データは、イギリス・ロンドン出身の認知心理学の研究者のDiana Deutsch(ダイアナ・ドイチュ)の研究が参考にしています。ダイアナ・ドイチュは絶対音感に関する多くの研究を行っており、特にこの分野の先駆者として知られています。ダイアナ・ドイチュの研究論文や関連する文献は、学術的な資料や図書館、オンラインデータベースでアクセス可能です。

それに加えて、絶対音感の発現や発達に関連する要因(例:遺伝、早期の音楽教育、言語環境など)についての研究も多数存在します。これらの研究を組み合わせることで、絶対音感の全体像をより詳しく理解することができます。

絶対音感はトレーニングをすれば獲得できる?

絶対音感の獲得については、研究者や音楽教育者の間でも意見が分かれるところがあります。絶対音感に関する一般的な認識や研究結果をもとにした考え方をまとめます。

絶対音感は生まれつき、幼少期に獲得する能力であるという説

多くの研究者は、絶対音感は生まれつきの能力であると考えています。言い換えると、絶対音感は幼少期に自然に獲得するものとされています。絶対音感を持つ人の中には、音楽訓練を受けていないにも関わらず、この能力を持っているケースも報告されています。何歳までなら絶対音感を得られるかについては明確ではありません。

早期の音楽教育の影響

いくつかの研究によれば、早期の音楽教育や特定の環境が絶対音感の獲得を促進する可能性が示唆されています。例えば、幼少期に音楽のトレーニングを受けた人が絶対音感を持つ確率が高いという報告もあります。

大人になってから絶対音感を獲得することは難しい

大人が絶対音感を新たに獲得するのは非常に難しいとされています。一部のトレーニングプログラムや方法は、大人の絶対音感のスキルを向上させることを主張していますが、これに関する科学的な証拠は限られています。また、トレーニングによって一時的にスキルを向上させることができても、本来の絶対音感の持ち主と同じレベルに達するのは難しいと考えられています。

相対音感は大人になってからのトレーニングでも獲得できる可能性が高い

大人が絶対音感を新たに獲得するのは非常に難しいとされている一方で、相対音感は大人になっても訓練を通じて向上させることができると広く認識されています。相対音感を鍛えることで、音楽的なスキルや耳の鋭さが向上するため、音楽の演奏や理解に非常に有益です。

結論として、絶対音感を成人期に新たに完全に獲得するのは難しいと考えられていますが、音楽的なトレーニングや環境は、音楽に関するさまざまなスキルや感受性を高める助けとなるでしょう。

まとめ

音楽には「絶対音感」と「相対音感」という二つの特別な耳の力が存在します。「絶対音感」は、音を聞いた時にその音の名前をすぐに知る能力を指し、生得的なものとされていることが多いです。この能力は一般の人々の中で持っている割合は非常に低いとされ、特に音楽家の中でも全員が持っているわけではありません。一方、「相対音感」は、ある音を基準にして他の音が何かを判断する能力です。相対音感は、訓練を通じて向上させることが一般的に認識されています。大人になってから絶対音感を獲得するのは難しいとされていますが、音楽のトレーニングや環境は音楽に関するさまざまなスキルや感受性を高めるのに役立つでしょう。

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